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マトリョーシカ [クロムアルベオラータ]

クリプトモナスさんは他の生物の葉緑体を体ごと取り入れてからだの一部にしている方がいましたが、
さらにうわての方もいて、そのクリプトモナスさんを取り入れて生活している方もいるのです。

その状態のうち、葉緑体を合成できない場合ものを、盗葉緑体(kleptochloroplast) と呼んで、
普通の葉緑体と区別して呼ぶようです。

そんな方たちは、他の生物をそのまま抱え込んだり、葉緑体のみを飲み込んだり(吸い込んだり)して、
乾電池(太陽光発電ですが意外と寿命が短く数日~数週間らしいです)のごとく使用するのです。

混合栄養原生生物(mixotrophic protists)といえば聞こえがいいのですが、まあそんな方もおられるのですね。
(混合栄養で生活する方たちが全て盗み?を働いているわけではなく、まっとうな方もおられます。)

盗葉緑体を持つ?代表的な方にクリプトモナスさんを抱え込む渦鞭毛虫や、
繊毛虫(Strombidium conicumなど)にもそんな方たちがいるのですね。
中には多細胞生物でウミウシの一種にもそんな方がおられますね。

渦鞭毛虫では完全に共生関係になってしまって、共生された方と、される方もともに
分裂できたりと様々な状態を目にすることができるようです。
(本当にありとあらゆるパターンが存在します)

Jpn.J.Protozool.Vol.41,No.1.(2008)9-13に総説が
Front Microbiol. 2012 Sep 4;3:321.に繊毛虫ついての詳しいお話がありました。
(取り込んだ生物を、栄養源にするの?、栄養生成器にするの?、どちらが得なの?
について難しい問題です・・・)

それにしても、いきもののマトリョーシカは何重まで?存在するのでしょうか?

大事に大事に抱えています [クロムアルベオラータ]

クリプトモナスさんにはさらに重要なところがあって、
いろいろなところで説明されているのでさらっと触れるだけにしておきますが、
葉緑体を持った他の生物(生物だったらしい)を体の中に抱えもっているという特徴がありますね。

こんな感じに粗面小胞体:rERのなかに抱え込んでいます。
クリプトモナス-葉緑体.png
ヌクレオモルフ(nucleomorph)というのが抱え込まれた他生物の核の名残として残っています。
これは、クロララクニオン藻にもあって非常に重要なものらしいです。
(クロララニオンさんは滑面小胞体:sERの中に抱え込んでいますね)

この葉緑体の構造は、高校生のテストにも4層の壁に囲まれた構造として出てくるほど有名なお話だそうです。
(私ら?の時には全くこんな話はなかったのですごいものです、サイエンスやネイチャーの論文ですからね)

Journal of Cell Science 107, 649-657 (1994)にその辺の解説が、
Nature 492, 59–65 (06 December 2012)にヌクレオモルフのお話がありました。

ここら辺の葉緑体をめぐる壮大な物語は、だいぶ解読されていますので、
そろそろ総括的なお話が聞けるのではないかと思われます。

ヒマラヤ、チョモランマ [クロムアルベオラータ]

クリプトモナスさんは細胞の膜にも特徴があり、細胞膜の下にもう一枚下着を着ているのですね。

アルベオラータさんには、アルベオラという袋状の構造がありダウンジャケットのようでしたが、
こちらは1枚の膜で、Internal Periplast Component (IPC)という名称で呼ばれているようです。

1枚なので、相当、防寒性に優れているのでしょうか?
ペリプラスト.png
図にするとこんな感じです。(右はアルベオラータのアピコンプレクスなどです)

前出した、イジェクトソームの出る穴が開いていたり、また膜が細かく分かれたりする種類もあるようですが、
クリプトモナスさんも下着を着ているのでした。
Freshwater Algae of North America Ecology and Classification A volume in Aquatic Ecology P.718に
詳しい解説がありました。

この方たちは皆さん、寒がりなのでしょうかね?

そうそう、細胞表面のイジェクトソームはガレットにあるものより若干小さめで、
periplast ejectosomeとよばれて区別されています。
(写真を見ると1重みたいです)

メジャーで遊ばない! [クロムアルベオラータ]

子供の頃、巻尺で(ボタンを押すと引っ込むやつです)遊んで、怒られませんでしたか?
手とか切りますよね、今日はそんなお話です。

さて、クリプトモナスさんの全体の形は、それほど他の方たちと変わりはありませんね。
クリプトモナス2.png
鞭毛が2本あってその付け根に切れ込みがある、米粒やそら豆みたいな感じです。

特徴的なものの一つに、
アルベオラータさん達のようにトリコシスト(trichocyst)よろしく、発射する武器を持っています。
イジェクトソーム(直訳すると射出器ですか?:ejectosome )と呼ばれる装置?で、
長さの異なる巻尺のような細いリボンが巻かれています。
これらは鞭毛の基部にガレット(gullet)と呼ばれ集合していて、そのほかに細胞周囲にも点々とあるようです。

トリコシストリボン(trichocyst ribbons)とよばれたりするのですが、
明らかにアルベオラータさんたちのトリコシストは異なる形状をしていますので、
やはりイジェクトソームとよんだ方がいいのでしょう。
クリプトモナスejectisomes1.png
典型的なものは上図のように、大きなリボンの内側に、小さなリボンが隠れています。
(二つのリボンはつながっているようです)

その構造もすばらしいのですが、伸縮の仕方も巻尺そのもので、
巻いてあるものが、びよーーんと伸びるのですね。
(らせん状に伸びる図をよく見かけますが、
単離した物を見ると平たくなってますので多分螺旋状にはならないのでしょう)

近寄ると怪我しちゃいますよね。

European Journal of Cell Biology 42, 152- 160 (1986)にちょこっとだけリボンの電顕像が、
Protoplasma. 2013 Dec;250(6):1351-61.に違う種類ですが詳細像がありました。

いやー、本当に生物って不思議がいっぱいです。

やはり始めは分類から? [クロムアルベオラータ]

今回は分類を始めにしておきましょう。

真核生物全体像から、クロムアルベオラータの分類は下図になるようです。
(赤っぽいところがクロムアルベオラータさんです。アルベオラータを含みます)

Alveolates(アルベオラータ) Haptophytes(ハプト藻) Radiolaria(放散虫) Rhizaria(リザリア) Foraminifera(有孔虫) Cercozoa(ケルコゾア) 太陽虫など糸状の仮足 Green plants(いわゆる植物) Red algae(赤藻) Glaucophytes(灰色藻) Picobiliphytes(ピコビリ藻) Cryptomonads(クリプト藻) Excavates(エクスカバータ) Trichomonadea(トリコモナス) Euglenida(ユーグレナ:ミドリムシ) Giardiinae(ジアルジア) Unikonts(ユニコンタ) Amoebozoa(アメーボゾア) Apicomplexa(アピコンプレックス) Dinoflagellata(渦鞭毛虫) Ciliophora(繊毛虫) Stramenopiles(ストラメノパイル) Opisthokonta(オピストコンタ) カビ・動物(ヒト、 ミジンコなどなど) Actinophryida(アクチノフリス)
Proc. R. Soc. B (2012) 279, 2246–2254.からによります。

これからすると、クリプトモナス(Cryptomonads)さんはかなり特殊ってことでしょうかね?

今までご紹介した仲間がたくさん出てきましたので、
一応リンクでとぶようにしておきました。

クリプト、ハプト、クロムアルベオラータ、ハクロビア、SAR? クリプトモナス Cryptomonas [クロムアルベオラータ]

クロムアルベオラータ(Chromalveolata)と呼ばれるかも知れない方たちの仲間、
クリプトモナス(Cryptomonas)さんです。

クリプトモナス.jpg
この方たちは、分類があまり確定しないらしく結構あいまいですが、
非常に重要な特徴を兼ね備えていて、ジィーっくり考えないといけませんので・・・

今日は写真のみのご紹介です。

(よく見かけるのですが、面白いですよ。私だけですか?)

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