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確認です。 トランペット周波数特性? [ものづくり]

計算上ではなんとなくわかりましたが、「実際はどうなのか調べてみませんと・・・」ということで、
今日はトランペットです。

B♭で吹くと、
7cマウスピース_トランペット_実際_s.png
こんな感じです。
赤の線が周波数のグラフになります。下の緑の線は無視してください。


特性を測るのに、WaveSpectraというソフトを使いました。
(自作するまでもなくフリーソフトですのでねっ。いいお仕事ありがとうございます。)


測定方法は簡単で、
P1260575_s.jpg
な感じに、マイクとスピーカー(イヤホンですが)の間に測定物を接続するだけです。


結果は、
マウスピース7C+トランペットall_01.png
上から、
ピストン全部解放、第2ピストン押し、第1ピストン押し、第3ピストン押しです。

前回の表と見比べて頂くと解ると思いますが、綺麗に倍音が測定できていますね。

面白いのは、基音に見えるもの(いちばん上左で、236.9Hz)とその倍音(484.5Hz)の間に、ある355.3Hzですね。
118.4Hzに本当の基音?が隠れているのでしょうか?

上のトランペットは実測140cmでしたので、
基本振動の周波数(Hz)=音速(340m/s)/(2×長さ(1.4m))、=121.4Hz です。
ほぼ計算どおりで、約120Hzが本来の基音(ペダルトーン:pedal tone)で正しそうです。
測定では隠れて見えなくなってしまうのですね。
(楽器としては236.9Hzが基音となるのでしょう?が、共鳴管としてはさらにその1/2の周波数なのですね。ややこしい・・・)


ついでに、管の太さでどれくらい変わるか確認しました。

長さほぼ1mの塩ビ管で、
塩ビ管all.png
上から、13、16、20の呼び径です。


計算上では、基本振動の周波数(Hz)=音速(340m/s)/(2×長さ(1m))、から、170Hz です。
約9Hzのずれがありますね。

また、これからすると、このぐらいの太さの違いは共振周波数に影響がないようですが・・・
良く見ると、太いほうの周波数が高いような感じがしますね(倍音の伸びが大きいですね)。
開口数補正の常識(半径×0.61)からすると???の結果です。

さらにグラフの尖り具合が太いほうが鋭いですね。周波数の弁別?が良いということでしょうか。
音からすると、くもりが減るということなのでしょうね。


この辺は、さらに面白い事が隠れているようなのですが時間がありましたらということですね。

ヒントは、こちらがくわしそうです。


追加)J Acoust Soc Am. 2011 Jan;129(1):404-14.に、
究極のトランペットが出来ましたとの報告がありました。
本文を読んでいませんので詳しくは不明ですが、音のずれを極限まで減らしたトランペットのようです。
実物を見てみたいものです。(どんな形なのでしょう???)

補足データです。 Trumpet Fingering Chart & Scales [ものづくり]

トランペットが、押さえるピストン3本でどうやって全音階が出せるのか計算してみました。

ピストン全部解放で、基音が234.1(117.1)Hzとなりますが、実際になっている音は、倍音の468.3Hz=B♭ですね。
ややこしいですが、トランペットのドはB♭となるのですね。
(移調楽器ということですが周波数比が合っていれば音階は取れるのです。
カラオケで音を上げ下げすると解りますよね?)


第二ピストン押しで、半音下がり、第一ピストン押しで、1音下がり、第三ピストン押しで、1.5音下がります。
第二、三の2つ押しで、2音下がり、第一、三の2つ押しで、2,5音下がり、全部押しで3音下がり、
合計7種の音となりますね。


順に(楽譜に書くと下に向かって)、ド、シ、♯ラ、ラ、♯ソ、ソ、♯ファということです。


12種に足りませんね・・・

それ以外の音はどうなっているかですが、開管の共鳴は整数倍となりますから(高校物理?)、
それぞれ7種の音の倍音、3倍音、4倍音を使用できるということのようです。


表にしますと。
Hz 倍数 音階 運指表 ○開 ●閉 基音 1,2,3,4
倍音
半音 1音 1.5音 半+1.5 1+1.5 半+1+1.5
1.2.3 1.2.3 1.2.3 替指 185.8
197 0.75 196.9
209 0.79 208.6
221 0.84 221.0
234 0.89 234.1
248 0.94
C 一度 263 1.00
Db 短二度 278 1.06
D 長二度 295 1.12
Eb 短三度 313 1.19 ファ
E 長三度 331 1.26 ●●● 165.6
(82.8)
331.1
ファ F 完全四度 351 1.33 ●○● 175.4
(87.7)
350.8
Gb 三全音 372 1.41 ○●● 185.8
(92.9)
371.7
G 完全五度 394 1.50 ○○● ●●○ 196.9
(98.5)
393.8
Ab 短六度 417 1.59 ●○○ 208.6
(104.3)
417.2
A 長六度 442 1.68 ○●○ 221
(110.5)
442.0
Bb 短七度 468 1.78 ○○○ 234.1
(117.1)
468.3
B 長七度 496 1.89 ●●● 496.7
C 八度 526 2.00 ●○● 526.2
557 2.12 ○●● 557.5
590 2.24 ○○● ●●○ 590.7
625 2.38 ファ ●○○ 625.8
662 2.52 ○●○ 663.0 662.3
702 2.67 ○○○ ●○● 702.4 701.6
743 2.83 ○●● 743.4
788 3.00 ○○● ●●○ 787.6
834 3.17 ●○○ 834.4
884 3.36 ○●○ 884.0
937 3.56 ○○○ 936.6
992 3.78

倍音でダブっているところに、替指(「替え指」)が存在するわけです。
(第3のみと、第1第2二つ押しは、ともに1.5音下がるわけなので単純計算です)

管楽器は、基音の倍の部分をうまく使用して、音階を作り出しているというお話でした。



実際に倍音をどうやって吹くのか確認したところ、

マウスピースのみの吹き方である、トォー、トゥー、ティー(ド、ソ、高いド、Dah – Dooh – Deeh)に秘密がありそうなので調べてみました。
トランペット トォー、トゥー、ティー.png
上から、トォー、トゥー、ティーの周波数成分のグラフです。
一番低い音(グラフの左側)が基音です。

それぞれ、
上の表の、トォーは468.3Hzの基音である、234.1Hzに、
トゥーは702.4Hzの基音である、351.2Hzに、
ティーは936.6Hzの基音である、468.3Hzにだいたい一致していますね。

これを踏まえて、作表すると。
Hz 倍数 音階 運指表 ○開 ●閉 吹き方
1.2.3 1.2.3 1.2.3 替指
331 1.26 ●●● トォー
351 1.33 ●○● トォー
372 1.41 ○●● トォー
394 1.50 ○○● ●●○ トォー
417 1.59 ●○○ トォー
442 1.68 ○●○ トォー
468 1.78 ○○○ トォー
496 1.89 ●●● トゥー
526 2.00 ●○● トゥー
557 2.12 ○●● トゥー
590 2.24 ○○● ●●○ トゥー
625 2.38 ファ ●○○ トゥー
662 2.52 ○●○ トゥー
702 2.67 ○○○ ●○● トゥー(ティー)
743 2.83 ○●● ティー
788 3.00 ○○● ●●○ ティー
834 3.17 ●○○ ティー
884 3.36 ○●○ ティー
937 3.56 ○○○ ティー

こんな感じに演奏しているのでしょう?

楽器の演奏が出来る人には今更って感じ?なのでしょうが、
みんな無意識にやっているのです、うーんいつもながらに凄いですね。

管楽器を作ろう、 [ものづくり]

打楽器を作りましたので、今回からは管楽器ということです。
笛は管に穴をあけるだけで簡単に出来そうですから(篠笛でしたら数本作ってみましたが・・・)、
どうせなら、トロンボーンとか、トランペットにしましょう。


初めは理論的なところからです。
管楽器の共振周波数での長さは音速によって左右されますから、表にすると下の様な感じになりますね。

これは、A(ラの音)が442Hzで、音速が340m/sのときのものです。
メジャー
コード
十二
平均律数
周波数(Hz) 1/2周波数 1/4周波数 長さ m 2倍 4倍 差 cm 差(2倍) 差(4倍)
ファ F 完全四度 0.794 351 175 87.7 0.969 1.938 3.877
G♭ 三全音 0.841 372 186 92.9 0.915 1.830 3.659
G 完全五度 0.891 394 197 98.4 0.863 1.727 3.454 13.7 27.5 55.0
A♭ 短六度 0.944 417 209 104.3 0.815 1.630 3.260 8.9 17.8 35.6
A 長六度 1.000 442 221 110.5 0.769 1.538 3.077 4.3 8.6 17.3
B♭ 短七度 1.059 468 234 117.1 0.726 1.452 2.904 0.0 0.0 0.0
B 長七度 1.122 496 248 124.0 0.685 1.371 2.741
C 八度 1.189 526 263 131.4 0.647 1.294 2.587
D♭ 1.260 557 278 139.2 0.611 1.221 2.442
D 1.335 590 295 147.5 0.576 1.153 2.305

これからすると、
B♭管トランペットは1.452m
B♭管トロンボーン、ユーフォニアムは2.904mとなるのでしょうね。
72.6cmとすると、B♭のピッコロさんということでしょう?

B♭管チューバはユーフォのさらに倍の5.808mですか!。C管チューバは5.174mねっ?


上の表を、図示すると、
共振周波数.png
となるでしょうか?

しかし実際に、トランペットの長さを測ってみると137cm位で計算より短いのです。
どうしてか?っと、色々調べると、

実測値で管長が短いのは上の図のようにまさにラッパのように音の出る部分が広がっているためで、
開口端補正というそうです。

スピーカーは奥行きが無く開口していて、直径方向に振動しますから当然と言えばとうぜんなのでしょう。
(口径が大きいと低い周波数の音が出るということ)


さて、音程の調節はバルブによって行います。
トランペット.png
通常3つのバルブによって管長を変化させるのですね。

これは、十二平均律の計算から(2^n/12)求めた長さの差から求まります。
(この場合開口補正は関係なさそうですね。)

それぞれのバルブについては(吹き口=手前から第一、第二、第三らしいです)、
第一バルブは1音下がるので、トランペットが17.8cm、ユーフォニアムが35.6cmの延長。
第二バルブは半音下がるので、8.6cm、17.3cmの延長。
第三バルブは1音半下がるので、27.5 cm、55cmの延長。
ということのようです。

トロンボーンは管のスライドによって音程を変化させるのでさらに融通が効いているっということでしょうか?

でっ、
ちなみにすでに完成してまして・・・

作ってみたのがこちらです。
といっても子供の夏休みの宿題で、私は管を曲げるのを手伝った位でほとんど子供の手作りです。
塩ビ管トロンボーン.jpg
100%塩ビ管(水道管?)で、これでも演奏できるのですね。

マウスピースまで塩ビでこれどう?って吹かせてみたら音が出たのでそのまま使用しています。

ちなみに、
塩ビ管トロンボーン01.jpg
な感じにちゃんとスライドまでするのでした。

子供って凄いですよね。


dumboは、バルブ機構でも作ってみましょうかねっ?
いつになるのでしょう???


追加)開口端補正はどれくらいになるかですが、
九州大学大学院総合理工学研究科報告 第14巻第3号337-343頁平成4年12月に計算方法がのっていました。

le/a = 開口端補正量(開口端から仮想開口端までの距離)/ 円管の半径

グラフよりka=0のときle/a=0.6、ka=0.5のときle/a=0.55、ka=1のときle/a=0.5位

ka = π×D(直径)/λ(波長)

 例:442Hz=波長0.726m で、開管の直径127mm とすると、ka≒0.54でle/a=0.5となり。

0.5=開口端補正量/半径 ∴開口端補正量=0.5×0.064=0.032m

なので、開口部が0.127mのときは、3.2cm位ということのようです。
1.37+0.032=1.402 ≒ 1.452
とまあ、そんな感じなのでしょうか???

(半径×0.61というのが1947年のHarold Levine and Julian Schwingerさんの報告として有名ですが、
なかなか実際とは合わないようですね)